ハリーポッターシリーズの完結編「ハリーポッターと死の秘宝」では、ハリー・ロン・ハーマイオニーの3人が、キーアイテム“分霊箱”の探索の旅に出ることを主軸に話が進行します。
分霊箱は複数存在し、その形状は未確認、生前ダンブルドア先生が推理した内容しか手がかりがないのが、冒険のスタート地点なのです。
それでは、その分霊箱の秘密と発見、そして壊すまでの経緯を探索していきましよう!
Contents
分霊箱とは何か
“分霊箱”とは、ヴォルデモートことトム・リドルが16歳の時に、魔法薬学のスラグホーン先生を誘導して聞き出した、禁じられた魔法で作るアイテムですね。
ポイントは「霊魂を保管する箱」であるということ。
自分の魂を分割して保護しておくことで、たとえ本体が致命傷を受けても決して死なない存在になることを、トム・リドルは望んだのです。
トム・リドルは、こんなに早い時期から魔法界を牛耳ることを考え、しかも自分の死に対する防御策を練っていたわけです。
分霊箱(7つ)の作り方と壊し方(破壊方法)とは
“分霊箱”が6つあるらしいということは、ハリーと生前のダンブルドア先生で、スラグホーン先生の“記憶”から確認しました。
すでに大体のことを理解していた16歳のトム・リドルは
「魂を“7つ”に分割するのはどうか」
と聞いて、先生を仰天させました。
自分の霊魂を分けるには、死に相当するショック、つまり殺人が必要だからです。
“7”というのは魔法の世界でも重要な数字なんですね。
分霊箱の探索はトム・リドルの生涯をなぞる旅に似ていて、破壊も困難を極めます。
それではひとつずつ、見ていきましょう。
■トム・リドルの日記
登場作品:「ハリーポッターと秘密の部屋」
2年生のハリーが、分霊箱とは気づかないうちに、これを破壊していました。
ルシウス・マルフォイが“日記”の重要性に気づかず、ホグワーツからダンブルドアを追い出す目的で、ジニーの荷物に忍ばせたのです。
ハリーに語りかけた日記の“17歳の記憶”のトム・リドルは、秘密の部屋を活性化させるところまでは成功しましたが、ハリーの機転でバジリスクの毒の牙で消滅してしまいます。
■マルボーロ一族の指輪
登場作品:「ハリーポッターと半純血のプリンス」
この指輪についてはあまり多くは語られません。
原作では、トム・リドルの母方の一族に伝わる指輪で、母の兄モーフィンからトムが奪取しました。
分霊箱としてはダンブルドア校長が自らマルボーロ一族ゆかりの地で発見し、破壊しました。
ただ、指輪には“よみがえりの石”が隠されており、この石はハリーが生き抜くのに大切な役割を果たします。
■スリザリンのペンダント
登場作品:「ハリーポッターと半純血のプリンス」・「ハリーポッターと死の秘宝」PART.1
スリザリンの末裔である、トム・リドルの母が持っていた品です。
ダンブルドアとハリーが苦労して入手したはずだったのですが、ニセモノでした。
本物はR.A.Bという人物が隠していたのです。
探索の結果、なんと魔法省の官僚で、学校勤務時代はハリーを目のカタキにしていた純血好き、ドローレス・アンブリッジが首から下げていました。
取り上げるにはポリジュース役を使った大活劇が繰り広げられますが、今度はなかなか壊せません。
最終的に逃亡中の森の湖でハリーが「自らを強化するものを吸収する」という“グリフィンドールの剣”を手に入れたのち、ロンが付き壊します。
■ハッフルパフの杯
登場作品:「ハリーポッターと死の秘宝」PART.2
血に飢えたデスイーター、ベラトリックス・レストレンジのグリンゴッツ金庫に隠されていました。
ハリー・ロン・ハーマイオニーはゴブリンと囚われのドラゴンの力を借りて盗み出します。
しかし、グリフィンドールの剣はゴブリンが報酬に持って行ってしまいました。
ロンの思い付きでバジリスクの牙を試してみることになり、ハーマイオニーが無事破壊します。
■レイブンクローの髪飾り
登場作品:「ハリーポッターと死の秘宝」PART.2
ハリーはヴォルデモートと心がシンクロして見てしまった“記憶”の断片から、レイブンクローに関連した品を探しにホグワーツ魔法学校に侵入します。
不思議ちゃんキャラでおなじみのルーナ・ラブグットの助けを借りて、レイブンクローの娘の幽霊に隠し場所を聞き、必要の部屋でティアラ型の髪飾りを発見。
ハリーが牙を突き刺し、おりしもマルフォイの子分・ゴイルが放った魔法の業火で髪飾りは浄化され燃え尽き、消滅します。
■ハリーに潜む魂
ヴォルデモートが意図せず作った分霊箱、それがハリーです。
かつてハリーの母が殺され、ハリーも攻撃されたとき、魔法の跳ね返りと共に魂が交わりました。
禁じられた森でヴォルデモートの“アバダケダブラ”を浴びた時、ハリーは死にませんでした。
ヴォルデモートは復活の時に“敵の血”としてハリーの血を使いました。
そこにはハリーの母親リリーの保護呪文が込められており、ヴォルデモートはハリーを殺せない状況にあったのです。
“よみがえりの石”の余波か、不思議な空間で、ハリーはダンブルドア先生の幻と交信します。
そこでダンブルドア先生曰く「救うことのできない」ヴォルデモートの瀕死の小さな魂を見かけるのです。
ハリーが無事よみがえった時が、魂のかけらの破壊された時なのでした。
■蛇のナギニ
映画の本当に終盤戦に、ネビル・ロングボトムによって倒されます。
ハリーが死んだと思われている間にみんなの前で鼓舞する演説をし、勇気を見せたのがネビルです。
その勇気に反応した“グリフィンドールの剣”が組み分け帽子の中からネビルの元に現れ、復活したハリーがヴォルデモートと決闘をしているさなかに、見事ナギニを打ち倒します。
これが最後の分霊箱だったので、ハリーとヴォルデモートの一騎打ちが成り立つのです。
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分霊箱を盗んだRABの正体とは
■正体は「レギュラス・アークタルス・ブラック」!
映画では、姿は一度も登場しません。
“不死鳥の騎士団”の隠れ家であったシリウスの家を訪ねたハリー達三人が、荒らされた部屋のドアで発見する名前です。
つまり、R.A.Bはシリウスの弟であり、ひと時はデスイーターに加わっていた人だったのでした。
レギュラスはシリウスとは違い、家族の伝統で純血を重んじデスイーターになったものの、改心したのでしょう。
レギュラスは屋敷しもべ妖精のクリーチャーと一緒に本物のスリザリンのロケットを手に入れましたが、間もなく死んでしまいます。
クリーチャーが預かっていたロケットを、マンダンガス・フリッチャーが盗んで闇で売りさばいていたところを、なんとピンクのお化け官僚、ドローレス・アンブリッジが没収して手に入れていたわけです。
ヴォルデモートが分霊箱を作るために殺した人は誰?
恐ろしいことに“分霊箱”を作るには、1つにつき1人を殺す手順になっているのです。
悲しくも殺されてしまった人たちは下記になります。
・トム・リドルの日記
嘆きのマートル(秘密の部屋をトム・リドルが開けた時)
・マルボーロ一族の指輪
ヴォルデモートのマグルの父、トム・リドル・シニア(復讐もかねて?)
・スリザリンのペンダント
マグルの旅行者(トム・リドルの故郷で)
・ハッフルパフの杯
ハッフルパフの子孫、ヘプシバ・スミス(トム・リドル青年に騙されて)
・レイブンクローの髪飾り
アルバニア人農夫(通りすがりの犠牲者)
・ハリーに潜む魂
リリー・ポッター?(意図せず偶然に)
・蛇のナギニ
魔法省国際協力部のバーサ・ジョーキンズ(クィディッチW杯前)
2007年にJ.K.ローリング自身がライブチャットで回答している内容が、最終的な正解ですね。
分霊箱は8個ある?ハリーが死なない理由も
「分霊箱がいくつか…ひょっとして8つある?」
という話が盛り上がっているのはご存知でしょうか?
これは数え方の問題ですね。
順番にみると、もともとヴォルデモート卿が意図したのは「霊魂を7つに分けること」。
つまり6つの“分霊箱”を作り、7つ目の魂のカケラは自分で持っている予定だったんですね。
ところが図らずも、ハリーにキズ後に込められた“印”と共に、魂を移してしまいました。
ハリーは魂の8分の1を持ってしまったわけです。
ハリーがヘビ語を使え、ヴォルデモートと思考をシンクロさせてしまう理由です。
真の意味で分霊箱と言えるかわかりませんが…。
分霊箱はハリーを入れて7つ、魂は8ピース。
これが正解です。
まとめ
いかがでしたか。
魔法界を揺るがすヴォルデモート卿を倒すには、“分霊箱”を見つけ7回の破壊をしなくてはならず、しかも破壊のための武器も行方不明の事態からの探索スタート。
さらに7つのうちのひとつはハリー本人であるという、皮肉な展開でした。
解決できたのは、友情や信頼という形の愛、そしてハリーの勇気と正しい心ですね。
一度映画を見ただけではわかりにくい“分霊箱”について詳しく説明してきましたが、やはり自分で映像を見て探索するのが一番です。
もう一度、DVDやブルーレイを見直してみてはいかがでしょうか。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!